殤浪@サンファンドットコム

【Attention!】こちらはBL要素・18禁の内容を含みます。どうぞご注意下さい。Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 のキャラクターのカップリング推しの管理人、律による、腐向け二次創作記事中心のブログとなってます。

三回目の西幽玹歌

西幽玹歌、三回目の観覧。三回観てもまったく飽きることなく、むしろ四回目が観たくなるという魔性の物語。
これは花の詩女、ゴティックメードの時とおんなじ。画面に展開される情報量、音や画があまりに多くて、一度や二度では全てを拾いきれないので、繰り返し確かめに行きたくなるってことなんだろう。
それでも後々、円盤が出ると期待できるだけいいのかも知れない。ゴティックメードは円盤なしだし。

三回目ともなれば冷静に、落ち着いて観られるかと思ったけれどそうでもなかった。
浪さんの瞳が。伏せたまぶたが。途轍もなく美しくて、全体を観たいと思っていても、視線がどうしても浪さんのお顔に引き寄せられてしまう。これが魔性なのか。やはりファティマ。
殤さんと、浪さんの出会い。変わっていく心の動き。今、ここで、この眼力で落ちた、っていうあの瞬間も。新鮮で、どきどきして、満ち足りる。

なんでかな、と思ったんだけど。
自分が妄想しつつ見ている構図が、いわゆる王道の恋愛ものにありがちな物語なのだよな、と。

辛い子供時代を過ごした純粋無垢な主人公が、成長して紆余曲折あってお金持ちの権力者に見初められて栄華をつかむけれど。それが幸福と言えるかといえばそうではなくて。そこで運命の男と出会い、栄華は捨てるけれども真実の愛を見つけて、自分らしい、新たな人生をスタートさせる物語。

うん。浪さんは、ハーレクインのヒロインそのもの。それは、聆牙のようにヒロインの危なっかしさにはらはらもするし、迷いながらも決めた道を応援したくもなる。
技巧的で捻りのきいた物語は面白いけれど、一度読んだらしばらくお腹いっぱい。シンプルな王道ものはどこか物足りないけど、繰り返し繰り返し読んで、行間を想像で補完したくなる。そういうことなのかな。

邪な視線でばかり見ているけど、何回観ても、ピュアなヒロインはいい。皇女の鶯から、啖劍太歳の鳳凰に生まれ変わった浪さん。嘲風さんの最後のころの台詞で、わたしの鶯を奪った啖劍太歳、というのがあった。浪さんが自発的に着いて行った、というのを認めたくないのか、狂狷さんが報告していないのか。奪われたと思ってるんだ、嘲風さんは。そうだねもう、貴女の鶯は心ごと、殤さんの鳳凰になってしまって、取り戻せないんだ。

三期も楽しみにしてる。してるけど、正直東離を舞台にする三期よりも、西幽を舞台にした西幽玹歌2を描き切ってから三期へ行ってもらいたい気もする。RPGゲーム好きからすると、やっと一章が終わってパーティが結成されたところで。あの四人パーティの冒険、もっともっと続きが見たい。