花粉なくとも受精する 3
三期始まるのに真面目な考察じゃなくこんな殤浪エロ書いてていいんだろうかと、本気で思った三話目。
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欲望に潤みきった瞳で、こんなにされたら受精しちゃう、などとエロ漫画も真っ青の台詞を愛しい伴侶(長期間禁欲中)にこぼされたら、男はどうなるか。
殤の正解は、数度腰を前後しただけでイク、という即物的なものだった。
「ううっ、ぐぅ、そりゃないぜ反則だ巫謠! 」
「やっ、でてる、殤のいっぱいまたでてる———、おなかからスゴイの、あがってくる! くっ、あああああっ!! 」
第三者が見ていたら反則どころか効果技ありなのだが、この場合仕掛けた浪には倍返しになって戻って来た。腸壁が男の精を吸って淫らにうねり、下腹全体が柔らかさを増していっそう殤を奥へ引き込もうとし始めた。吸い上げた精が濃くなればなるほどに、小さな爆発が深い部分で連続して起こる。太ももの痙攣が止まらず、達するたびに水を浴びたような汗をかいていた。
立て続けに射精し、殤もまた汗を垂らしてぜいぜいと息を荒げていた。
直に注ぎ、たとえ受精したとて、宿り、実りをもたらす肚ではないと、ふたりとも解っている。
けれど、まごうかたなき種はふたりで歩んだ道程に蒔かれていた。
腕の中で美しい容貌を悦楽に歪め、咲く前の朝顔のごとく身をよじる目の前の恋女房は、確かに殤にとっては己が咲かせた大輪の花だった。
その花が、ぎゅっと目を閉じ、甘えた幼子のように訴えた。
「っはぁ、ふかんの、まだおっきいよぅ。」
「おう、はっ、久しぶりの、お前のナカが好過ぎちまって、おさまりつかねぇんだよ。ほれ、ほーれほれ。いいところまだまだいっぱい突いてやるよ。」
軽く腰を入れただけでイキ過ぎて過敏になった浪の体はびくびくと震え、殤との腹の間で固くしこっている浪自身からは、白濁した精の雫がだらだらと漏れ続ける。
「やぁ、やぁっ! イク、また、イっちゃ——、っっっ………!! 」
声にならない声をあげ、三度四度と絶頂した浪は、そのまま頂から降りる術を失った。
高みで嵐に翻弄される浪を助けるどころか、追い打ちをかけるように攻めが激しくなる。嬌声がとめどなく、わななく唇からこぼれやまないのを、首を伸ばした殤が唇を重ねて吸い取っていく。
うん、一応マンション住みだからなぁ、と、獣のごとく強靭に腰を打ち付けても、頭のどこかに人の常識が残った殤はそれなりに気を使うのだった。
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おかしいですねまだ終わらない。