殤浪@サンファンドットコム

【Attention!】こちらはBL要素・18禁の内容を含みます。どうぞご注意下さい。Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 のキャラクターのカップリング推しの管理人、律による、腐向け二次創作記事中心のブログとなってます。

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

不思議な声

本当なら、本当なら二十九日が西幽玹歌の円盤発売日だったのに、とあきらめ悪くも考えてしまうGWの入り口。映画よかったな。最初から最後まで浪さんというか、浪さんのボイスアクター西川さんの歌尽くしだった。 西川さんはかなり昔から活動されているけれど…

本当なら明日が

四月も残すところ数日。本当なら明日が西幽玹歌の円盤発売日で、各種配信サイトでの配信日で。見たかったあれやこれやの場面を確認できていたのだよな。 劇中のどのシーンも好きなのだけど、やっぱり白ふよさんと太歳さんとのシーンは格別。 たとえば、本当…

なけた

昨年の十月の中止から、六月にやります、と発表があって、ずっと楽しみにしていた布袋劇オンリーイベントが。残念ながら中止になってしまった。この時勢ゆえにやむを得ないとはいえ、ここまで頑張ってこられたオンリー主催者様やスタッフ様の気持ちと、本を…

若奥様のお買い物

発売延期になってしまった西幽玹歌の円盤、五月の末には無事に発売されるとのこと。配信も円盤発売に合わせて延期になったので、GW中の楽しみがなくなってしまったのは残念だけれど、年末まで待たされるわけじゃないのは良かった。 GW前の配信だったら、GW…

お前が履いているからだ さん

前と、前からの続き。 結局、どう店のスタッフに言い訳して出て来たのかは知らないが、太歳は白ふよの肩をがっつり抱いたまま離さずにそのまま退店し、さんざん飲んだのに素面に近い天命は強引にタクシーに押し込まれた。 別のタクシーで帰宅し、隣家の太歳…

お前が履いているからだ

先日の、ホストクラブ臨時預かり新人キャストの太歳さんと、そこへ遊びに行くにあたって着飾った睦姉さんと白ふよさんの続き。 お薦めのドリンク、といって太歳が白ふよの前に運んできたのは、カシスオレンジと見せかけて100%のオレンジジュースだった。…

プレイはしないけれど

このところ、FF7リメイクのプレイ動画がたくさんYouTubeにあがってて、懐かしく思いながら視聴していた。昔みたいに何十時間もゲームに費やす気にはなれないので、自分でやってみようとは思えないけれど。見ている分にはとっても面白い。ただのリメイクじゃ…

大勢のひとが

西幽玹歌の円盤発売が延期になってからというもの、どうも気力活力が衰えているというか、がっかりしたところから帰ってこられないというか。世界の状況、日本の状況を鑑みるに、毎日元気で普通に仕事していられるだけで、滅茶苦茶ありがたいんだけどさ。 そ…

延び、る、、、の 

今月の四月二十九日に発売予定だった西幽玹歌の円盤。一月半ばに予約が始まってから、三か月間ずっとずっと待ち遠しかった円盤が。公式情報はまだリリースされていないけれど、発売が延びるかも、、、と。 なんで。嘘。ずっと楽しみに待ってたのに。 二月末…

厄災の神と白玉の巫子 十

「何が綺麗なもんか。本当に綺麗だったのは、あいつの……、」 心のどこかで、あの太陽の色が支えになっていました。泣きもせず、自分を贄にしてくれと懇願した真っ直ぐな瞳が。出たくないかと問うた、気づかわし気な声が。心に染み入る声も、ほんのり浮かべた…

子狐の話を

昨年の暮れにこのブログに書いていた「手袋を買いに」のパロディ話を、pixivに載せてみた。というのも、この妄想の掃きだめのような場所で五か月書いてきたけれど、ちゃんとカテゴリ分類をすることもなく唐突に文章スタート、っていうパターンが多かったので…

厄災の神と白玉の巫子 九

その時、地の底から這うような地鳴りが起こりました。咄嗟に落ちた琵琶を拾い上げて背負った男は、今は見えるようになった周囲の岩肌に亀裂が走り、崩れ出したのを呆然と眺めました。 「谷が崩れるぞ! 太歳神、とっととずらかろうぜ! 」 耳元で大声で喚か…

厄災の神と白玉の巫子 八

「聆牙。……あとを、頼む。」 「……あいよ。」 浪が琵琶に告げ、琵琶が一呼吸おいてゆっくりと、頷きました。琵琶を構えた白衣の青年は、軽く袖を揺らすと息を吸い、そして。 大音量で、歌を歌い始めました。 「おい、お前ら、一体何を……!? 」 音の波が風と…

厄災の神と白玉の巫子 七

遠くから、琵琶の音が聞こえました。 つい昨日、聞いたばかりのような気もするし、耳にしてから数十年、数百年経ったような気もします。男はまどろみから目覚めて、小さく欠伸をこぼしました。 この頃は谷の外も人間が減ったのか、風が気配を運んでくること…

厄災の神と白玉の巫子 六

巫謠は、痛み続ける胸の奥で、居ても立っても居られないものを感じました。体の内側に火がついて、煽り立てられるような心地がしました。 会ったばかりの、しかも闇の中で生きている得体の知れない神様です。けれど。この、元はひとであったらしい神様の、真…

厄災の神と白玉の巫子 五

詳しくは語れねぇが、と前置きをして、男は話し始めました。 人間の、しかも権力を持つ者が持っていてはいけない危険な『あるもの』を、男は集めていたと言います。集まった『あるもの』は気づけば膨大な数に及び、男はそのものの力を求める権力者や悪党に狙…

厄災の神と白玉の巫子 四

子供と、そして奇妙な琵琶の意志は変わらぬようでした。なら、男は真相を言わなければなりませんでした。 「……鬼歿之地に贄を捧げりゃ疫病が治まるなんてのは、嘘っぱちだ。」 「えっ? 」 子供は伏せていた顔を驚いたように上げて、肉眼では見えない闇の気…

厄災の神と白玉の巫子 三

なんとかしてやれるんなら、してやりたい。 やれるんならとっくにやってる。 目の前で小さく丸まっている子供の背中に投げかけようとして、闇と同化した男は口を噤みました。 痩せこけた、小さな子供でした。 かつて地上で人として暮らしたことのある男には…

厄災の神と白玉の巫子 二

ずっと、大勢の人間の泣き声が聞こえる、と男は思っていました。 親を失い、子を失い、嘆き哀しむひとびとの声です。飢えと渇きに怯え、病を恐れて震えている。沢山の辛そうな声の集まりが、耳の奥でわんわんと響くのです。 (どうにかしてやれるんなら、し…

厄災の神と白玉の巫子

昔昔のお話です。 ある地方にある山里の村に、琵琶を弾く童が暮らしていました。幼いうちに母を失い、村外れの小屋にひとり住む仕儀になったその子供は、酒処で楽を奏でて日銭を稼いだり、村人の農作業を手伝って野菜を分けてもらったりしながら、どうにかそ…