殤浪@サンファンドットコム

【Attention!】こちらはBL要素・18禁の内容を含みます。どうぞご注意下さい。Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 のキャラクターのカップリング推しの管理人、律による、腐向け二次創作記事中心のブログとなってます。

残念なひと

基本的にハマったコンテンツのグッズは積極的に収集しない派なのに、気がついたら発注していた剣と聖杯の殤浪トランプ。使うのは勿体ないので、届いたら大き目の額に並べて入れて、インテリアとして飾ろうかと。スペードのエースとハートのエースを小さい別枠にしておこうと画策するあたり、すっかり残念なひとになっている。

というのも、このコンテンツを本格的に追いかけ始めて約一年、ずっと殤浪のことばかり日々考え続けているのだから、残念なひとにもなる。
一期も視聴してはいたけれど、正直流し見だった。すごく面白かったという記憶はあって、当時のインパクトも強かった。それでも追いかけるに至らなかったのは、お話に使われている言葉遣いや思想、各キャラの考え方がわたしには高尚過ぎて難しかったのがひとつ。桂花園で無生さんが言ってた剣の極意とか、放映当時は難し過ぎて何が言いたいのかさっぱりわからなかったし。凜さんが悪党の矜持を盗むっていうところも、なんでこの人そんな面倒くさいことに手間かけるんだろう、ぐらいで。要は、誰も彼もがファンタジックで等身大じゃなかった、てのが、萌えなかった理由なのだと思う。

なので、捲殘雲と丹翡さん、丹衡さんの性別が逆だったら萌えたのにな、なんてすごく失礼な妄想をしながら観てた。冒頭、甘々な末っ子長男の丹翡を逃がす、剛毅な姉上。蔑さまはちょっと姉上の気の強さを気に入ってて、剣ごと嫁に来い、なんて言いよってたりもする。
護印師の家の長男に生まれておきながら、世間知らずで気弱で大人しくて真面目一方の丹翡。少年が、一人前の男になるまでの成長譚がまたひとつの軸。捲殘雲は狩兄に拾われたはねっかえりの少女で、いつかアニキのように名のある義侠になりたいと願う若き女侠。アニキ的にはどこまでやれるのか暖かく見守りつつ、世間の荒波を教えて挫折させ、嫁にやりたいようなやりたくないような、複雑な心境。道中、気弱な丹翡を馬鹿にし、叱咤し、励ますうちにその真面目なところに惹かれていき、最後は逆にたくましくなった丹翡に助けられて恋に落ちる。

なんて妄想が生まれたりしていた。これだと、物語の主軸が異邦人の殤さん目線からずれて、ボーイミーツガール的なわかりやすい物語へ行っちゃうから、ないんだろうな、と。

共感できる人がいなければ物語に入り込めない、という未成熟な消費者であるわたし的に、二期になってようやくこの人、好き、となったのが浪さん。悪いものは許せない。相棒は全力で助ける。ああなんてシンプルで、わかりやすくて、美しい思考のひとだろうと思った。見た目も華やかだし何より言動と美少女的外見の間にあるギャップがたまらない。なにこの可愛い生き物。そうだよね、悪党はやっぱり許して置けないよね、って。殤さんとの関係も単純で、健気で、想像の余地が沢山あって良かった。

それまで、たとえコミカライズされても理解するのが難しい物語だった東離に、わかりやすい取っ掛かりができたのが二期。そこから殤浪沼に落とされて、書き始めて、あっという間に一年。
ご褒美のようにもらった西幽玹歌が、これまた非常にわかりやすく面白くて、爽快感があった。これぞ成長譚の醍醐味。殤浪が出会って、一目ぼれするシーンもばっちり見せつけて頂けた。これであと一年はいろいろ妄想が捗る。しばらくは、残念なひと状態が続きそうで、でも楽しい。