殤浪@サンファンドットコム

【Attention!】こちらはBL要素・18禁の内容を含みます。どうぞご注意下さい。Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 のキャラクターのカップリング推しの管理人、律による、腐向け二次創作記事中心のブログとなってます。

世界で一番熱く光った春~初夏

Febri、というのは、ラテン語のfebrisからの造語で、febrisには熱、発熱の意味があるらしい。なるほど英語のfever(フィーバー)、熱狂。過去特集を調べたら、虚淵作品が数多く取り上げられており、氏の御用雑誌の感がある。

アニメではないためアニメ雑誌に取り上げられない東離を、1、2、西幽玹歌まで取り上げて下さった、ファンにとっては足を向けて寝られない一迅社様の雑誌ではありますが、昨今の若年層の雑誌離れの影響を受けて、紙媒体での発行は停止してWEB版へと移行。後継としてPurizmという雑誌が発刊されているものの、そちらは原点の美少女作品中心へと回帰したようで、さすがに東離は色違いが過ぎる。

非常に情報量の多いインタビュー記事だったので、WEB版で無料で読ませていただいていいんだろうかと心配になってしまった。お返しをしようにも、一迅社さんの雑誌は興味あるものがないから困る。親会社の講談社さんの雑誌でも買えばいいのか。

 

可哀相な異飄渺の話から、本尊破壊の軍破殿の話、四期の展望など、興味深い話題ばかりだったけれど、一番あれ? と思ったのは、刑亥姐さんと浪さんで魔界を掘り下げていく予定のところだった。

なんと言っていいのか。それって実際面白い話になるんだろうかと。

 

映像作品にせよ小説媒体の作品にせよ、ファンのひとりひとりが好きになるポイント、ハマるポイントっていうのはその人の数だけあって、それでもある程度意見を集約すれば以下のような感じになるのかな。

「あなたはサンファンのどこを気に入って視聴していますか? 」

 

・木偶様の造形(顔)の美しさ

・木偶様の造形(衣装)の美しさ

・声優さんのファン

・キャラクターの性格が好みに合う

・ストーリー構成の面白さ

・台詞・掛け合いの面白さ

・キャラクター同士の人間関係

・謎解き要素の面白さ

・操演の巧みさ

・アクション描写の凄さ

・音楽の素晴らしさ

・美術背景の美しさ

・他にはない独特の世界観

武侠物の入り口になる

 

ちゃんと考えればまだまだある美点。だけれど、この作品でよく目にする感想は、人をだます主人公と人を助ける主人公がいるが故に、「キャラクター同士の人間関係」に関するものが多いんじゃないかと。沼底住人もやっぱりハマったきっかけと言えば殤浪に他ならなかったわけだし。

だから、魔界の世界観が―、とか、魔族がどうして攻めてきたかー、とか、魔族の性質が―、とか言われましても、ふうんそうなの、それって殤浪の仲に関係ある? みたいに熱の無い受け止めになってしまいまして。

しかも人間嫌いの刑亥姐さんと、魔族嫌いの浪さんでまともな会話や関係が成り立つわけもなく、聆牙と姐さんのパパを訪ねて三千里のしゃべくり道中、、、出会うのは角と牙ばっかりの属性:邪悪の連中なんでしょうし。それって物語として面白いんだろうか。想像しても正直あんまり興味が沸いてこない。魔界、魔王っていう世界観自体、古今東西いろんなコンテンツで既に表現されているわけだし。令和の時代に今更という気もする。そんな深堀りしなくとも、なんか人間と価値観の合わない悪い連中がたくさんいます、ぐらいにさらっと流していいんじゃないのかな。

個人的にはそんなところに尺を使うくらいなら、さっさと殤浪ちゃんを再会させて欲しいし、殤さんか捲ちゃんと一緒に魔界旅をして欲しいし、出すのであればご本家の魔王子レベルの美形魔族を出して浪さんと絡めて欲しい。魔界三兄弟も好きだけどあの子達はビジュアルが鬼瓦だから絡み却下。

 

三期で完璧な入れ替わり術、遠距離通話発明、しまいには刑亥姐さんがあんなに苦労した「逢魔漏の行き先選択」までいとも容易くこなしたハイパーチート掠風竊塵のおかげで、どうせ四期五期で何かあっても外道チートがなんとかするんでしょ、みたいな、この先の物語を期待しているようなしていないような流れになっている。

今の時代の創作だと、主人公にハンデを負わせて、逆境において、そこから這い上がって己に勝って敵にも勝つ、までのハラハラドキドキをファンも一緒に共感して楽しむ的なのが多いから、チート主人公を戴く東離は本当に異色。すごいとは思うけれど、何ひとつ共感できないし。つくづく、稀有な作りの物語。

人によって何を好くか、何を面白いと思うかは異なるわけで。三期は個人的に面白いというよりも、いろんな意味でそれってどうなの、と問いかける場面が多かったので、四期があるならもう少し、好みに沿うといいなと。要はあんまり難しく考えず、最後に正道の主人公の殤さんが、ばーんと気持ち良く大暴れして終わればいいんですよ、なんて。暴れん坊将軍が好きだった身としては願ってしまうんだった。