冷え込む日には
十二月に入ってから急速に冷え込んだ関東平野。こたつが壊れてしまっているけどエアコンとホットカーペットあるので買い替えに悩む。一度入ったら出られないこたつ。どうしよう。
こたつといえば。現パロで殤浪を考える時に、殤さんは過去に、公式からモデルとして雑誌の表紙を飾ってる画が出されてて。それを考えるとセキュリティのしっかりとしたお高めのマンションで、芸能人ぽく暮らしててもいいはずなのに。同じく浪さんも元になった方は有名アーティストだから、それこそセレブなお部屋、スタジオ兼自宅、みたいなところを想像してもいいはずなのに。
……どうしてだか、でてくるのは六畳一間でこたつを囲んでる庶民的な同棲殤浪のほうが多いのだよな。なぜだろう、お洒落な想像ができないのは。
まあいいか、こたつで。冬の夜はあったかこたつで、おでんの鍋をふたりでつついて熱燗を楽しんでる殤浪もいい。大根と、こんにゃくと、練り物、じゃがいも、たまご。浪さんは熱々でお出汁がしみしみな大根や餅巾着が好きなのだけど、猫舌なので熱さに涙目になりながら、ふぅふぅはぁはぁしながらかじってる。日本酒で目元がほんのり赤らんで、おでん食べてるだけなのに妙にエロい。
そんな浪さんの姿を肴にしながらの酒がみょうに進んで、勢いがついてしまって。腹がくちたら今度は、とばかりに、おでんの鍋に蓋をして、銚子も食器もそのままに放り出して。こたつで浪さんを襲ってしまう殤さんも趣深い。
熱いもの食べて一杯飲んで、さらにはほかほかこたつに足を突っ込んだままことに及ぶのだから、冬なのにふたりのお顔は汗びっしょりでのぼせる寸前。真夏の太陽の赤外線並みに強力な、こたつの遠赤外線。むき出しのあそこだったり、つながってる皮膚の薄い部分がじりじりと炙られて、熱くて、でも脳に届く灼熱の、未知の刺激に浪さんはずっと声がとまらない。嬌声の合間に、あつい、あついとうわ言みたいに呟いてる。
こたつの中は狭いので、背面から側臥位でつながっても動きにくい。そのもどかしさを補って余りある、浪さんの新鮮な反応。布団に行かずに、普段から食事をするこたつでまぐわってるという、日常の中の非日常感。動くたびに片付けてない食器がかちゃかちゃ鳴ってる。嫌がってもいいのに、こんな酔っ払いのふざけた情事に健気に付き合ってくれる巫謠は最高の嫁だと思いながら、殤さんもふぅふぅと熱い息を吐きながら腰を振っていつもよりずっと熱いナカの感触を楽しむのだった。
こたつ殤浪最高ですね。って、おでんの妄想話が途中で逸れてしまった。ふたりがおでんの具がなにが好きか、とか、こたつで食べるアイスは何を選びそうだろう、とか。そういう可愛い妄想のつもりだったのにな。終わったらクールダウンのために、ぐったりした巫謠さんの口元にバニラアイスをあーんしてあげて殤さん。